美術工芸品

京都市中と郊外の諸名所を屏風画面に描きだす洛中洛外図は、
広く流行したものとみられるが、桃山時代前期を遡る作例は、
本図の他には三条本(重要文化財)、高橋本(重要文化財 
以上、ともに国立歴史民俗博物館保管)が知られているにすぎない。
なかでも本図は、金雲の上に直接なされた寺社・武家・公家の邸宅などを示す
墨書が二三二か所を数え、三条本の六一か所よりはるかに多い。
登場する人物も圧倒的に多く、年中行事や民衆の風俗も、数多く描かれる。
他本を凌駕する豊かな内容は、
いきいきとした細密描写によって表現されている。


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